ねこちゃんホンポを拝見して(1)

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いつも見させていただいているねこちゃんホンポの読後感想です。

愛猫が余命宣告を受けたら…飼い主にできること5つ

私は獣医師ですので獣医師として読んでしまうのですが、実は3月31日に私の飼い猫を8歳で失っておりまして、今回は身につまされながら読んでおりました。

1 家族でよく話し合う

この項目が最初に上がることはとても良いと思います。もちろん、話し合いの中には予後や、そこに至る治療内容や治療費などたくさんの情報が必要ですので、しっかりと主治医さんと話し合ってください。残念ながら私は獣医師ですから、長年の経験でこの後起こることは予想できるのですが、言葉でストレートに伝える難しさをずっと感じておりました。ですからもしご自分の愛犬・愛猫の余命が限られたならば、そして信頼できる獣医師の言葉をできるだけ素直に受け取れるような精神状態になったならば、獣医師の話をよく聞いて今後の方針をご家族で話し合ってください。

2 今できる治療を試みる

3 ターミナルケアを受ける

2・3についてはご家族で話し合った結果として愛犬・愛猫に対して一番良いと思われる方向で進めてください。私がよく診察室でお話しした言葉として、「一か月入院して一か月延命することは愛犬・愛猫にとって良いことではないと思います」ということです。もちろん入院により一時的であれ緩解が得られ、余命が伸びるのであれば選択してあげてほしいと思います。

とにかくあなたの愛犬・愛猫は少しでも長くあなたと一緒にいたいと思っていると私は信じます。残された時間を大切にしてください。

4 落ち着いた環境を整える

私は今までの生活を継続してあげてほしいと思います。大切なのは愛犬・愛猫に緊張させない、安心できる環境を与えてあげてください。そして、少しでも長く愛犬・愛猫の視界の中に飼主さんがいてほしいと思います。痛みが伴わないのであれば、少しでも長く触れてあげてご思惟と思います。

5 思い出をたくさん残す

発病した後の姿を写真に残すのは抵抗のある方も多いのではないでしょうか。私も今回、思ってもみなかった年齢で愛猫を失い、肺疾患であったため一か月半ほど呼吸の苦しい状態で闘病させてしまいました。呼吸の荒い愛猫を写真に残すことは忍びなかったので発病初期に数枚だけ写真を撮りましたが、結局発病前の写真がその子のほぼすべてとなりました。皆さんもどうぞ元気な時の写真をいっぱいとっておいてくださいね。今は動画もいっぱい残せますからね。

どんな選択も愛犬・愛猫を想ってのこと

決められない飼主さんをいっぱい見てきました。私が今後の選択肢を並べらても決められないのです。そんな時、飼主さんに「どんな選択も愛犬・愛猫を想ってのことですから」とよく伝えました。

飼主さんのお気持ちは痛いほどわかっているつもりです。中には私に向かって決めてくださいと言われることもありました。でも、飼主さんの決めたことが愛犬・愛猫を慮った一番よい結論なんですと今も思っています。

 

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